2月は寒い日が多くなりますが、天体ファンはそんなことを言っている場合ではありません。
今年の2月は見逃せない天体ショーが盛りだくさんなのです。
寒い季節は、空気は澄み、星が良く見えるようになります。
つまり、天体観測にはもってこいの季節なのです。
スーパームーン今年最大の満月
近頃は『スーパームーン』という言い方も馴染んできましたね。
2月20日(水)の満月は今年見える満月のうちで最大になります。
なぜ月の大きさが変わるのか?と言うと、
・月の公転軌道が楕円であるため月と地球との距離は約36万kmから40万kmの間で変化しています。
・月との最接近タイミングと満月となるタイミングが近いと、月が大きく見えるのです。
前日の2月19日(火)の18時3分頃に月が地球に約35.7万kmまで最接近し、約7時間後の20日(水)0時54分ごろにちょうど満月となります。
今年最小の満月は9月14日(土)の満月で見かけの直径が約14%、明るいさで約30%も変化します。
明けの金星と土星が大接近
2月中旬ごろ、未明から明け方の南東の低空で明けの明星の金星と土星が大接近します。
最接近は2月19日(火)ごろで、約1度(満月2個分)の間隔まで近づきます。
日の出1時間前であり、高度も15度ほどと低めなので、見晴らしの良いところで観察してみてください。
金星と土星は、今年の12月中旬にも夕方から宵の南西の空で大接近します。
水星も見頃に
夕方の西の低空に見えている水星が、2月27日(水)に太陽から最も離れるため、見やすくなります。
2月23日~3月3日にかけて、東京では日の入り30分後の高度が10度を超えるので、西の空が開けたところで観測するようにしましょう。
この頃の水星は、-0.8等~0.5等とかなり明るく輝いていますが、明るさの残る黄昏時の西の空で見つけるのは少し難しいかもしれません。
水星を見ることのできる機会はそれほど多くありません。
天気のよい日を見つけて水星を探してみましょう。
月と木星、アンタレス
2月28日(木)の未明から明け方、南東の空で月と木星が接近して見えます。
月と木星の右にはさそり座のアンタレスが、左下には土星や明けの明星の金星が見え、南東から南の空がにぎやかです。
また、月と土星は3月2日(土)に大接近し、月と金星は翌3月3日(日)に大接近します。
月が細くなりながら惑星の近くを通り過ぎていく様子を楽しんでください。
月と木星の次回の接近は3月27日(水)です。
まとめ
このように2月は天体ショーが盛りだくさんですね。
明星の金星と土星が大接近 2月19日 南東の空
スパームーン 2月20日
水星の見ごろ 2月27日 西の空
月と木星、アンタレス 2月28日 南の空