しぶんぎ座流星群2019は最高!方角、時間、防寒など観測のコツ

「しぶんぎ座流星群」を知っていますか?

今年も1月3日から5日の夜にかけて、三大流星群のひとつでもある「しぶんぎ座流星群」が見ごろを迎えます。

新年を迎えましたので流れ星に『幸先のよい1年間になるように』願いを掛けてみませんか?

「しぶんぎ座流星群」を観測するための方角、時間、防寒などのコツを紹介します。

スポンサーリンク

観測の方向、ベストな時間は?

1月の「しぶんぎ座流星群」

8月の「ペルセウス座流星群」

12月の「ふたご座流星群」

が「三大流星群」と呼ばれています。

毎年安定して多くの流星が出現する「ペルセウス座流星群」、「ふたご座流星群」と比べて、「しぶんぎ座流星群」は活動が活発な期間が数時間と短く、流星の出現数が年によって変化することで知られています。

今年のしぶんぎ座流星群の極大は、1月4日11時頃と予想されています。

4日の夜明け前2〜3時間が観察に適した時間帯です。

北東方向を中心に空を広く見渡そう。

新月前なので月明かりの影響はありません。

日本で観察しやすい時間帯が極大からずれているため、その分流星数は少なくなると思われますが、まずまずの条件です。

流星数は、空の暗い場所で、1時間あたり最大20から30個程度と予想されます。

しぶんぎ座流星群
引用;Astroarts

しぶんぎ座流星群
引用;国立天文台(NAOJ)

気になる天気は?

観測日の天気が気になりますよね。

太平洋側で観測する人は、天候がバッチリです。問題ありません。

ただ、寒くなりますので防寒対策はしっかりしましょう!!

1月3日(木)は日本海側では夜にかけて雪や雨のエリアが次第に狭くなる見込みです。太平洋側では引き続き晴れるでしょう。
3日夜から4日にかけては三大流星群の一つ、”しぶんぎ座流星群”がピークを迎えます。ことしは月あかりの影響は小さく太平洋側を中心に晴れる所が多いためまずまずの条件といえそうです。観測に適した時間は夜明け前2~3時間で、暗い場所では1時間で最大30個ほどの流れ星がみつけられるかもしれません。

3日の最低気温は前日より低いところが多く東京で1℃まで下がる予想です。最高気温は西日本では前日よりやや高くなりますが、東日本と北日本では前日と同じか低くなる所が多く、正月らしい寒さが続く見込みです。
※東京の予想最小湿度25%、予想最大風速7メートル

(気象予報士・小野裕子)

スポンサーリンク

流星群観測のポイントとコツのまとめ

観測のポイント

①活動が活発な流星群が極大(ピーク)の時刻前後

②放射点が高い時間帯

③月明かりがない日

④人工の明かりが少なく、空が広く見渡せる場所

見え方は雲量などの天候にも影響されるので、よく晴れた夜、なるべく上記の観察ポイントの条件が満たされたときに、多くの流星が観られる可能性が高くなります。

観察のコツ

①肉眼でぼんやり眺める

天体観測は望遠鏡のイメージが強いですが、流星を見るときは視野が広い肉眼(もちろんメガネ・コンタクトはOK)がお勧めです。

そして、流星は案外輻射点から離れたところにも現れます。一点をずっと見るよりも、ぼんやりと全体を眺めるのがコツです。

②赤いライトで目に優しく

暗い流星まで確認するためには、しばらく観測をして目を暗闇に慣らさなくてはいけません。

しかし、スマートフォンや懐中電灯を使うことで慣れた目が一瞬で元通りになってしまうこともあります。

そこで、スマートフォンや懐中電灯は赤いセロハンを貼っておくことで、目に優しく暗闇に慣れた目を維持できます。

③安全第一、気をつけて

観測は人口の明かりが少なく、空が広く見渡せる場所が良いのですが、明かりが少ない暗い場所は「危ない場所」であることもあります。

反射シール等を使い、見晴らしの良い車の少ない場所でも路上は極力避け、安全第一を心がけてください。

④暖かく、防寒対策をしっかりしよう

星の観測に最適な場所、時間は、気温が下がります。

寒波により特に寒くなることもよくあります。

寒い状況では落ち着いて観測するどころではありません。

これでもか!というくらい暖かくして観測してください。

防寒対策は重要です。

・防寒着やカイロ、保温性の高い下着を身に付ける。

・地面からの冷気でも非常に冷えてしまいます。

・ビーチチェアーや防寒マットを敷くなどして工夫をするのも良いです。

・コーヒー、紅茶、お茶などお気に入りの温かい飲み物を用意するのも良いでしょう。

また、黙って待っていると余計に寒さが身にしみます。

寒さを紛らわすために星座早見盤や赤いセロハンを貼ったスマートフォンを持って行くなどして観測の合間に星を探してみたり、天体についての豆知識を深めたりするのも楽しいかも知れません。

スポンサーリンク

しぶんぎ座座流星群とは

「うしかい座」と「りゅう座」の境界付近にある放射点から流れ星が流れます。

「しぶんぎ座」ではないの?と思う方もいるかも知れませんね。

今は「しぶんぎ座」という星座は存在しないのです。

昔は「へきめんしぶんぎ(壁面四分儀)座」という星座がこの辺りにあったことからこの名前がついています。

しかし、星が無くなった?訳ではありません。

1928年に国際天文学連合が星座を整備して世界共通の88星座を決めたときに、「へきめんしぶんぎ座」は残念ながら選ばれずに無くなってしまったのです。

ただし、似たような測量機器の「六分儀(ろくぶんぎ座)」や「八分儀(はちぶんぎ座)」は今でも星座として存在しています。

名称(和名) しぶんぎ座流星群
学術名(コード) Quadrantids(QUA)
ピーク太陽黄経 (IMO)283°.15
(IAU)283°.28
ピーク時輻射点 (IMO)赤経 230°.1度 / 赤緯 +48°.5度
(IAU)赤経 230°.28度 / 赤緯 +49°.5度
出現期間 12月28日~1月12日(ピーク日時は年によって違う.観測条件を参照)
性質 極大出現数(ZHR):120,光度比2.1,対地速度: 41km/s
母天体 96P/Machholz 1

ところで「しぶんぎ」って何?

「しぶんぎ」って聞き慣れない言葉ですよね。

この「しぶんぎ」を漢字で書くと四分儀となります。

これは天体の位置(天体の高度)を測定するのに用いられた道具です。

四分儀

2012年の映画「天地明察」でも四分儀(象限儀)が登場しました。

まとめ

今年のしぶんぎ座流星群の極大は、1月4日11時頃と予想されています。

4日の夜明け前2〜3時間が観察に適した時間帯です。

寒い時期ですが空気が澄んでいて天体観測にはもってこいの時期となります。

今年は月明かりの影響もありませんので北東方向を中心に空を広く見渡し、新年を迎えましたので流れ星に『幸先のよい1年間になるように』願いを掛けるのも素敵ではないでしょうか?

スポンサーリンク

関連記事

ペルセウス座流星群2018の見頃、ピーク、方角は?夏休み自由研究にどうぞ! はこちら

まだ間に合うGWイベント「みずがめ座η(イータ)流星群」を見てみよう! はこちら

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする