秩父夜祭(ちちぶよまつり)を知っていますか?
2016年に世界文化遺産に登録され、世界中から注目されている秩父夜祭です。
日本三大曳山祭りのひとつでもあり、国指定重要民俗文化財でもあります。
なんか凄いですよね。
300年続く秩父神社の例大祭、秩父夜祭の見どころを紹介していきます。
Contents
秩父夜祭とは
秩父夜祭は、日本三大曳山祭(京都祇園祭、飛騨高山祭)のひとつとして知られ、寛文年間(約300余年前)に既に始められており、笠鉾2基、屋台4基がけん引されます。
「秩父夜祭」として知られる秩父神社の例大祭は豪華絢爛な笠鉾・屋台の曳き廻しや、豪壮な屋台ばやし、夜空を彩る花火、屋台芝居に曳き踊りなどが加わり、今も昔も多くの人々を魅了し続けています。
この祭りは江戸中期、秩父神社に立った絹織物の市、「絹大市」(きぬのたかまち)の経済的な発展と共に盛大に行われるようになり、その後日本を代表する祭りとして知られるようになりました。
冬の夜空を染める花火と、ぼんぼりの灯りが揺れる笠鉾・屋台の極彩色の共演こそが秩父夜祭の醍醐味です。
笠鉾2基と屋台4基の山車(国重要有形民俗文化財)が勇壮な屋台囃子を打ち鳴らしながら、町中を曳き回されます。
屋台両袖に舞台を特設しての地芝居(秩父歌舞伎)や地元の花柳一門と杵屋一門によるひき踊りは、秩父神社神楽とともに「秩父祭りの屋台行事と神楽」として国指定重要無形民俗文化財となっています。
秩父夜祭の日程
秩父夜祭が開催される日にちは、曜日に関わらず、例年12月2日・3日と決まっています。
これは秩父神社が定めている日程であり、平日や休日に関係なく日にちが固定されています。
2018年は、12月2日(日)・3日(月)で、初日が宵宮、2日目が大祭になります。
※秩父神社の神事は、12月1日~6日まで行われています。
一番盛り上がる12月3日の本宮の大祭です。12月3日に多くの観光客の方が訪れます。
宵宮(よいみや) 12月2日
12月2日の宵宮は、おまつり本番を盛り上げる、前夜祭に近いものになります。
朝から山車の曳きまわしが行われ宵宮としての屋台牽引、花火打ち上げは午後8時頃に終了となります。
山車、4基が市内を曳行します。
※宵(よい)の意味
…「日が暮れて間もないころ。また、夜になってまだそれほどふけないころ」
大祭(たいさい) 12月3日
12月3日の大祭は、朝から山車の曳きまわしが行われ、6基の山車が勢ぞろいします。
ご神幸行列や各町会の山車が秩父神社を出発する午後7時過ぎから、お旅所に到着するまでの
午後10時頃までがお祭りのピークとなります。
また、スターマインなどの花火が多く打ち上げられます。
両日ともに花火の打ち上げがあり、打ち上げ場所は羊山公園です。
花火の時間や打ち上げ数は各日で違いますので注意してください。
雨天時の場合は?
雨天決行です。花火も決行します。お天気が不安定な場合は雨具を持って行きましょう。
荒天の場合は中止です。
屋台・笠鉾(山車)の運行については、 文化財保護のため、運行の中止や飾り置きになるなど、天候によって予定の一部が変更になる場合があるので、不明な場合は問い合わせてみましょう。
問い合わせTEL:0494-25-5209(秩父市役所観光課)
秩父夜祭花火大会の日程・時間
芝桜で有名な羊山(ひつじやま)から打ち上げられる尺玉やスターマインは見応え充分です。花火というと夏の風物詩というイメージがありますが、秩父では冬が常識!天候の安定している、冬の澄んだ空気のなかで、より鮮明で、ダイナミックに上がる花火を、秩父っ子達は自慢にしてきました
【打ち上げ花火数】
12月2日(土):約3千発
12月3日(日):約7千発
【秩父夜祭花火大会プログラム(参考)】
12月2日 19:00~20:00
単発打ち上げ花火、スターマインの打ち上げ予定
宵宮で行われる花火の打ち上げ時間や打ち上げ数は、2日目と比べると少ないと思うかもしれませんが、決して侮ってはいけません!
1時間という時間の中で、美しくて大きな花火が光り輝きます♪
12月3日 19:30~22:00
19:30-日本芸術花火大会
日本煙火芸術協会に所属する精鋭の花火師による花火競演
20:30-煙火主催町競技花火大会
スターマイン5台
21:00-虹のスターマイン大会
スターマイン7台(紫 緑 紅 青 金)
※2016年までは秩父を舞台のアニメをテーマにしたスターマインが打ち上げられていました。
~2014年まで:「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。(通称:あの花)」
~2016年まで:「心が叫びたがってるんだ。(通称:ここさけ)」
21:55-フィナーレ
黄金の滝
※2018年のプログラムがまだ発表されていないので2017年のプログラムを記載しています。2018年の情報が発表され次第、花火プログラムを更新します。
花火の「穴場」鑑賞スポット
比較的混雑を避けて花火を鑑賞したい方のために、穴場の鑑賞スポットをご紹介します。
秩父市立南小学校付近
南小学校は例年臨時駐車場として開放され、打ち上げ会場からも近いので視界よく鑑賞することができます。
車で来場される方は、暖かい車内から花火を鑑賞できます。
電車で来場される方も、駅から徒歩5分~徒歩10分の距離ですのでアクセスも便利な穴場スポットです。
【埼玉県秩父市野坂町2-14-29】
ウニクス秩父
道の駅ちちぶの隣りにあり、スーパーマーケットが併設されているショッピングセンターです。
ここの屋上には500台ほど停めることができる駐車場があり、その屋上駐車場が花火鑑賞の穴場スポットです。
スーパーがあるので食べ物や飲み物を購入することもできますし、トイレもすぐにあるので、特に小さなお子様をお連れの場合は便利だと思います。
【埼玉県秩父市上野町805−14】
豪華絢爛な屋台と笠鉾
勇壮な屋台囃子を打ち鳴らし、初冬の街中を曳き回されるのが屋台4基と笠鉾2基の山車です。
別名『動く陽明門』と言われるほど豪華絢爛で、昭和37年には国の重要有形民俗文化財に指定されました。
「屋台」は宮地(みやぢ)・上町(かみまち)・中町(なかまち)・本町(もとまち)の4基で、当番形式で屋台歌舞伎を上演します。
また、屋台と屋台がぶつかりそうになりながら進んでいく迫力満点の「すれ違い」が見どころです。
クライマックスは、目的地である“御旅所”に着く直前の、団子(だんご)坂の曳き上げです。12~20tもある屋台と笠鉾が、段丘崖の急坂を、高まる掛け声に合わせて曳き上げられるさまは、圧巻です。
その際に屋台本体の左右に張出舞台という付け舞台を加え、間口を広げ、芸座・仮芸座や花道などが設けられます。
宮地屋台 上町屋台
中町屋台 本町屋台
「笠鉾」は中近(なかちか)と下郷(したごう)の2基で、神霊のより依代としての要素を供えており、その構造は土台の中央から長い真柱を立て、3層の笠を立てます。
緋羅紗の水引幕を吊り、造り花を放射状に垂らしています。
しかし大正3年に笠鉾の順路に電線が架設されたため、笠鉾本来の姿での曳行はできなくなり、屋形姿で曳いています。
中近笠鉾 下郷笠鉾
見どころの一つは「ぎり回し」。
屋台や笠鉾は曲がり角に来ると、てこ棒で山車を持ち上げて向きを変える「ぎり回し」という方法をとります。
豪快に山車が回されると、見物客から拍手が上がります。
上町屋台だけはキリンという道具を使うので、見比べるのもおもしろい。
屋台歌舞伎
屋台歌舞伎の当番町は桜が咲くころから本格的準備に入ります。
演目の決定、配役の選出、せりふの稽古と下準備から数えると、1年以上かかります。
屋台歌舞伎が盛んなころは、各町内が競い合って自慢の演目を上演し、観客も一幕終わるたびに、各町の屋台を行ったり来たりという光景が見られました。
屋台に張出を付けて、芸座を組み立てて上演する独特のスタイルは全国でも珍しく、その舞台の準備から撤収までの手際の良さは一見の価値があります。
アクセス
電車の場合
【大宮・高崎方面から】
秩父鉄道「熊谷」駅(急行利用55分)→「秩父駅」下車
→徒歩6分で秩父神社
【池袋方面から】
西武鉄道「池袋」駅(特急レッドアロー号利用で最短78分)→「西武秩父駅」下車
→徒歩12分で秩父神社
車の場合
秩父夜祭の会場周辺では広い範囲で交通規制がかかるため、大変な混雑と渋滞が予想されます。
なるべく公共交通機関を使うことがおすすめです。
車での最寄りのインターは
圏央道の狭山日高IC、
関越自動車道の花園IC→皆野寄居バイパス利用になります。
臨時駐車場について
臨時駐車場は例年市内に7カ所程度設置されます。
1回の駐車で普通車1,000円、バイクなどの二輪車は500円ほどの駐車料金がかかります。
臨時駐車場からの無料のシャトルバスは、秩父ミューズパークの駐車場から本町交差点付近を結ぶ一路線のみが有ります。
駐車場は多数用意されていますが、渋滞が予想されますので、電車で行くことが可能な方は電車の利用をおすすめします。
【おすすめ駐車場】
花の木小学校グランド
街中の近い立地条件。
矢尾百貨店から徒歩7分ぐらいです。
道の駅ちちぶ裏
すぐ近くにウニクスがあり買い物に便利です。
ただし国道沿いにあるので、すぐに満車になる可能性があります。
南小グラウンド
御旅所で屋台を観るなら、ここがベストです。
秩父夜祭ライブ配信
都合がつかなくて行けない場合は、ライブ配信で秩父夜祭を見ることができます。
- 秩父夜祭.tv・・・12/3 正午~翌1時頃まで配信
- 秩父夜祭TheLIVE2017(秩父おもてなしTV)・・・12/3 19:30~22:30まで配信
2018も同様に放映されると思います。
秩父神社
埼玉県秩父市の神社でパワースポットというと三峯神社が有名ですが、秩父市街地にある秩父神社もパワースポットとされています。
秩父神社は山の中にある三峯神社とは違って市街地にあるにもかかわらず、とても静かで、心が落ち着きます。
また、今まで紹介してきた秩父夜祭は秩父神社の祭事です。
秩父神社は、知知夫彦命(ちちぶひこのみこと)が祖神(神として祭る祖先)である八意志兼命(やごころおもいかねのみこと)をまつったことに始まります。
2014年に鎮座2100年を迎えた、とても歴史のある秩父地方の総鎮守です。
秩父夜祭りは、この秩父神社の12月の例大祭です。
権現造(ごんげんづくり)と言われる建築様式で鮮やかな色の彫刻が施された豪華な作りが特徴です。埼玉県の重要文化財に指定されています。
日光東照宮や出雲大社なども手がけた左甚五郎(ひだりじんごろう)の作品が多くあり、見どころとなっています。
参拝した際には、社殿を下から見上げながら一周してみてください。色鮮やかな彫刻をたくさん見ることができます。
ご祭神
・八意思兼命(やごころおもいかねのみこと)
~政治・学問・工業・開運の祖神~
・知知夫彦命(ちちぶひこのみこと)
~秩父地方開拓の祖神~
・天之御中主神あめのみなかぬしのかみ
~北辰妙見として鎌倉時代に合祀~
・秩父宮雍仁親王ちちぶのみややすひとしんのう
~昭和天皇の弟宮様、昭和28年に合祀~
ご利益
秩父神社のご利益は学業成就・合格祈願など以下の通りです。
- 学業成就
- 合格祈願
- 開運
- 家内安全
- 子孫繁栄
主祭神の八意志兼命(やごころおもいかねのみこと)は知恵を司る神様のため、受験シーズンには合格祈願の参拝者が多く訪れます。
秩父神社と「あの花」
2011年に放送されたアニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」の舞台が秩父といこともあって、聖地巡礼として秩父を訪れる人が増えました。
秩父神社はアニメの第4話や、2015年に実写化された際のロケ地としても利用されました。
あの花のイベントなどでも利用されました。
2017年は、あの花のスタンプラリーイベントが開催されています。
聖地らしく、あの花の絵馬を奉納する方もいらっしゃいます。
秩父神社の目の前には妙見の森公園があり、そこにもオブジェがあります。秩父神社を訪れたあの花ファンの方は妙見の森公園にもぜひ立ち寄ってみてください。
7/22から「鉄道でめぐる!埼玉×アニメ横断ラリー2018」がスタート!あの花も参加しています!
第1弾はクイズに答えてオリジナルクリアファイルをプレゼントとのことです!#舞台めぐり ではクイズのヒントとなるヒントスポットも出現。チェックインすると各参加作品の特製マイAR4種がゲットできます! pic.twitter.com/re0KYazt8P— あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 (@anohana_project) July 24, 2018
まとめ
30万人以上が訪れる、世界文化遺産でもあり、日本三大曳山祭りのひとつ秩父夜祭について
・祭りの歴史
・花火のスケジュールと鑑賞の穴場
・臨時駐車場の一覧
・屋台と笠鉾
・秩父神社
紹介しました。
秩父夜祭の時期は夜とても冷え込むので、しっかりと防寒してお出かけください。