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箱根駅伝2020注目の学生連合チームメンバー一覧と選び方

2020年箱根駅伝は1月2日、3日に開催されます。

毎年新春の風物詩です。多くの方が楽しみにしているのではないでしょうか?

箱根駅伝は前年度箱根駅伝10位以内のシード校、予選会を勝ち抜いた10校の計20チームが出場します。

そして、もう1チーム、21番目のチームとして学生連合が参加します。

第84回大会では有名な青山学院の原監督のもと4位という驚異的な記録もあります。

つまり監督の采配やメンバーによってダークホース的存在のもなり得るのです。

今回も魅力的な学生連合に注目したいと思います。

2020学生連合チーム決定

関東学生陸上競技連盟が2019年10月30日、第96回東京箱根間往復大学駅伝競走(来年1月2、3日=読売新聞社共催)に出場する関東学生連合チームの16選手を発表しました。

 2019年10月26日に行われた予選会の結果などを踏まえ、個人17位だった東農大の山口武(3年)、同32位の駿河台大・吉里駿(同)、同64位の東大・阿部飛雄馬(4年)らを16人を選出しました。

開学2年目の育英大から個人65位の外山結(2年)が選ばれ、同校初の箱根出場を目指すことにも注目です。

※メンバー詳細は学生連合一覧に記載してあります。

 監督は前回に続き、麗沢大の山川達也監督が務めます。

※学生連合の選手は1校1人に限られており、本大会ではオープン参加でタイムは参考扱いとなります。

学生連合エントリー一覧

氏    名 学年 大学名 学部 年齢 出身校
阿部 飛雄馬 4 東京 教育 23 盛岡一 (岩手)
上土井 雅大 4 亜細亜 21 純真(福岡)
武田 貫誠 4 上武 ビジネス情報 21 滝川西(北海道)
宮田 僚 4 麗澤 経済 21 純真(福岡)
大石 亮 3 専修 経営 21 美祢青嶺(山口)
菅原 伊織 3 城西 経営 20 國學院久我山(東京)
森 陽向 3 東京経済 経営 20 山手学院(神奈川)
山口 武 3 東京農業 国際食料情報 21 柳川(福岡)
山田 直樹 3 日本薬科 21 聖望学園(埼玉)
吉井 龍太郎 3 大東文化 国際関係 21 西海学園(長崎)
司代 隼 2 慶應義塾 20 希望ヶ丘(神奈川)
外山 結 2 育英 20 前橋育英(群馬)
舩田 圭吾 2 武蔵野学院 国際コミュニケーション 20 東海大山形(山形)
竹上 世那 2 流通経済 20 小豆島中央(香川)
渡邊 晶紀 2 山梨学院 20 藤枝明誠(山梨)

箱根駅伝2020エントリー一覧(読売新聞オンラインへのリンク)

メンバーの選び方

連合は予選会で敗退した大学の選手の中から、予選会ハーフマラソンの個人成績を参考にして本戦出場経験のない選手で各校1人(留学生を除く)で編成します。

登録選手16人は上記一覧のとおりです。

前々回、前回は11月下旬の1万メートル記録挑戦会を選考レースとして行い、予選会の個人記録と合計して登録16人から出場10人を絞り込んでいました。

山川監督ら首脳陣は、今回も例年どおり選考レースの実施を考えていたのですが、初のチームミーティングにおいて登録選手16人の総意で、他の20校と同様に首脳陣が練習の流れや体調を見極めて区間配置を含めた出場メンバーを決定するということに決まりました。

 選考レースを行った場合、選考基準は明確になるというメリットがある一方でデメリットの方が大きいのです。

一度、調子のピークを選考レースに持っていくことになり、短期間で肝心の大会当日に調子戻すことが難しい、そして大会当日に本当に調子のいい10人を選ぶこともできません。

実際、選考レースを行った前々回、前回は、選手の実力を発揮できずともに21位相当に終わっています。

連合チームはオープン参加のため、チームも個人も正式な順位はつきませんが今回はチーム一丸となって『上位』を目指す構えなのです。

 青学大の原晋監督が連合前身の関東学連選抜を率いた2008年の第84回大会では今回と同様に選考レースを行わず、選手の調子を見極めた区間配置で連合、選抜通じて最高の4位になっています。

 チームミーティングでは全16選手が「出場メンバーから外れたとしても文句はありません」と明言したそうです。

自分の出場よりもチームの成績を優先することは、寄せ集めの連合チームでは難しいことです。

今回のチームはカッコイイですね。是非奇跡を起こして欲しいものです。

山川監督は「選考方法について、詳しいことは話せませんが、選手たちの気持ちにこたえてベストメンバー10人を選びたい」と話しています。

今回の連合チームは20校に対し、本気で戦う気持ちが満ちあふれている。

本気です!!

連合チームが第84回大会でなぜ4位になれたのか?

学生連合チームは例年最下位を争っていますが、第84回大会では4位となるミラクルを起こしています。

10年以上前の話ですが、今でも記憶に鮮明に焼きついています。

学連選抜の監督をやらせてもらって、やはり大事なことは「チームの和」であると。
陸上は確かに個人競技ですが、一つの目標に向かって一致団結して頑張るという姿勢が大切だと再確認しました。(青学大・原監督)

原監督の指導方針が短期間でチームとして結束させ、メンバーの持っている実力を発揮させたのです。

・チームの方向性を自分たちで考えさせ、選手の「自主性」「自立」を引き出した

・「何のために走るか?」→「3位になる為に!」具体的な目的の理解と共有

・チームの一体感と選手のモチベーションの向上

・チーム内の良い雰囲気が生み出す、選手のチーム貢献意識や周囲の協力

・戦略と行動力(采配と本番での走力)の相乗効果

青山学院大学の原晋監督監督も、当時まだ箱根路の経験はありませんでした。

この関東学連選抜チームを躍進させた自信を胸に、翌年の箱根駅伝本大会に青山学院大学を出場させ、その後の活躍は周知の通りです。

この84回大会では選手と監督が共に成長することが出来たのではないでしょうか?

もちろん『走る』は個人競技であり、個々の走力は重要です。

しかし、プラスアルファの力としてラグビーW杯で言われた『ワンチーム』です。

まさにひとつのチームとして選手、監督、コーチ、サポーターが団結することにより大きな力を生み出すのではないでしょうか。

監督は前回に続き、麗沢大の山川達也監督

山川監督は福井県出身35歳。

高校時代は怪我が多く、選手としては大きな成果は残せなかったそうです。

恩師からの勧めもあり、教員免許を取ろうと中京大に進学。
(中京大の先輩には青山学院大の原晋監督もいます。)

高校の駅伝監督就任後、うまくいかない時期もあったそうですが、中学の恩師からは『3年間は何があっても帰ってくるな!! 』と言われたそうです。

そこで「型にはめる指導ではなく、まずは目線を合わせて接してみよう」と考え直し、流行っているマンガの話や恋愛話などをしているうちに、部員たちと一緒に成長していったそうです。

「ダメ、無理と決めつけるのではなく、できるところを探して伸ばす。同じ目線に立って一緒に成長するというのが指導の原点です」。(山川監督)

その結果、強豪ひしめく愛知県高校駅伝でも好成績を収めることが出来ました。

その後、麗澤大からコーチ就任のオファーがあり、「人生一度きりだし、いい経験」との思いで、10年にまずコーチに就任し16年までの間、3人の監督のもとでコーチをつとめあげ、17年4月から監督に就任したのです。

ここ3年間の箱根駅伝予選会の成績が22位→15位→12位と、着実にステップアップです。

あと一歩のところまできました。

人を成長させることができる監督さんなのですね。

箱根駅伝2020のエントリーメンバーの実力

箱根駅伝エントリーメンバー336名のうち、公認最高記録が28分台、27分台の選手はなんと92名もいます。

最多は8名の青学大と順大で、7名の帝京大、6名の東海大、駒大、明大がそれに続いています。

少し前まで28分台は「中心選手の証」でしたが、完全に時代が変わりました。

今回は10名の「平均」が28分台のチームが9つもあり、28分台は選手自身がチーム内の競争を勝ち抜き、エントリーされるためのステータスの一つに過ぎない時代なのです。

なぜこんなにも記録が出るようになったのか?

4つの理由が考えられます。

・高校生のレベル向上

・留学生を擁するチームの増加

・夏のホクレンディスタンス、秋以降の日体大記録会などタイムを狙う機会の増加

・シューズ「ナイキヴェイパーフライ」の登場

トラックとロードは別物なので記載された自己ベストタイムと実際の走りのギャップ(いい意味でも悪い意味でも)に注目です。

学生連合チームは10000m平均で29分21秒22。これは18位に相当します。

まとめ

関東学生連合チームは例年、特色と実力のあるランナーたちを集めながらも実力を発揮できていません。
自身の大学で出場出来ないというモチベーションの低下、選手同士もスタッフも常に一緒に練習していないので調子やピーキングをあわせにくいということもあるのかも知れません。
しかし、今回はチームとしての箱根駅伝にかける選手の本気度が違う気がします。
寄せ集めではなく、新しいチームとして結束して、個々の実力を発揮して活躍する姿を期待します!!
2020年1月2、3日に行なわれる令和初の箱根路、その217.1kmのドラマに注目です。
ガンバレ!!連合チーム!

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